経済学・経済政策の全体像
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   (1)GDPの範囲原則   国内総生産GDPの計算には、「市場で取り引きされるもの」が含まれます。「市場で取引される」  というのは、代金の受け渡しが伴っている取り引きを指します。  (例)    床屋で散髪した場合⇒⇒⇒代金の受け渡しが伴っている為、GDPの計算に含まれます。    親が散髪した場合⇒⇒⇒代金の受け渡しが伴っていない為、GDPの計算に含まれません。     家事労働は代金の受け渡しが伴わない為、GDPの計算に含まれないということに注意が必要    です。例外   例外として代金の受け渡しが伴うがGDPの計算に含まれないもの、代金の受け渡しは伴わないが  GDPの計算に含むケースがあります。・代金の受け渡しが伴うがGDPの計算に含まれないケース    代金の受け渡しがあったとしても、株の売買による利益(キャピタルゲイン)など、生産活動によっ   て生み出された価値以外は、GDPに含めません。・代金の受け渡しが伴わないがGDPの計算に含まれるケース    農家の自家消費や持家の家賃は帰属価格によって、GDPに含まれることになります。    ※帰属価格・・・市場でやり取りされない財やサービスに、市場でやり取りされたと仮定して付けられる価値              のことを帰属価格と言い、帰属価格はGDPに含まれることになります。   ケース1・・・農家の自家消費ある農家が生産したお米1000万円のうち100万円を自分達で食べてしまったという   ある農家が生産したお米1,000万円のうち、100万円を自分達で食べてしまったという 場合、この自家消費した100万円はGDPの計算に含まれるのか?含まれないか?   原則としては、代金の受け渡しが伴っていない為、GDPの計算に含めまれません。   自家消費した100万円分のお米を一旦誰かに売って、その代金(100万円)を受け取り、 受け取った100万円でお米を買い戻し、消費したと仮定します。 従って、自家消費100万円分もGDPの計算に含めるということになります。農家の自家消費しかしスーパー自宅一旦売って・・・買い戻すお米スーパー自宅お米12

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