MBA(経営学修士)とは?取得するメリットや海外・国内の違いまで詳しく解説

話を聞く女性のビジネスマン


MBA(経営学修士)を取得できればビジネスに役立つと言われていますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?国内もしくは海外で取得できますが、どちらが良いのかわからないなど不明点も多いと思います。

そこで本記事では、MBAとは何か、取得するメリットや国内MBAと海外MBAの違いなどについて解説します。MBAの取得を検討している人は、本記事を読んでMBAを取得すべきかどうか、また国内MBAと海外MBAのどちらにするのが良いのかなどを確認してみてください。


MBA(経営学修士)とは?


MBAとは「Master of Business Administration」の略語であり、日本では経営学修士と呼ばれています。具体的にMBAとは何であるかを見ていきましょう。


資格ではなく「学位」


MBAは国内や海外のビジネススクールで経済について学ぶと得られる「学位」であり、資格ではありません。ビジネススクールに入学する必要がありますので試験があり、合格すれば1~2年かけて勉強していきます。そして卒業してから修士の学位を獲得すれば、MBAを取得したことになります。

このようにMBAは単に資格試験に合格すれば良いものではなく、ビジネススクールに入学して一定期間学ばないと取得できません。社会人がMBAを取得する場合は、仕事をしながらビジネススクールに通うかオンライン授業を受けて勉強することになるでしょう。


MBAを取得する方法・難易度


MBAを取得するためには、ビジネススクールに入学して1~2年かけて学ぶ必要があります。年数はコースによって異なり、1年制と2年制のところがあります。

ビジネススクールに入学するには、大学の学士か大学卒業と同等の資格が必要です。アメリカのビジネススクールに入学するためには推薦状が必要で、GMAT(入学適性試験)とTOEFLで一定以上の点数を取らなければなりません。また国内のビジネススクールの場合は、推薦状とTOEICのスコアが必要です。

入学時に3年以上の実務経験が必要なところもあり、さらに小論文の提出や書類審査が課される場合もあります。試験の難易度は高く、試験のための勉強も1~2年かかると言われています。


MBAを取得するのはどんな人?


MBAを取得すると、経済に関する専門的な知識やスキルが得られます。経済の知識はビジネスで役立つため、企業で経営に関わる部署で働く人や経営者が取得するケースが多いです。


MBAを取得するメリット

メリットデメリットのブロック


MBAを取得すると、どのようなメリットを得られるのか見ていきましょう。


トップレベルの経営の知識がつく


MBAで得られる経営の知識はトップレベルです。大学院で学ぶ内容と同等なので知識レベルは非常に高く、実践的に役立つ経営の専門家レベルの知識を得られるでしょう。


経営力・意思決定力・人間力を鍛えられる


経営に関する知識だけでなく、経営力・意思決定力・人間力などの経営を進めるために必要な力が鍛えられます。ビジネススクールの中には、経営のプロを育てるために知識だけでなく起業に必要な力を育成するコースを設けているところもあります。企業の経営部門で活躍するときや経営者になるときに役立つ力を得られるでしょう。


幅広い人脈を構築できる


ビジネススクールには同じ目的を持つ人たちが集まっており、経済の専門家である講師とも会話する機会ができます。このような専門的な場所を利用して幅広い人脈を構築できれば、MBAを取得した後もビジネスの助けになるでしょう。ビジネスを展開していくために人脈は必要不可欠なので、人脈が多いほど有利にビジネスを進めていけます。


キャリアアップにつながる


MBAを取得することで専門的な経営の知識が得られますので、その力を生かせばキャリアアップにつながります。職場で職位を上がる、給料をアップさせるなど、MBAを取得して得た力を存分に生かしましょう。


企業からの評価が上がる


MBAを取得すると、所属している企業からの評価が上がります。企業も専門的な経済の知識やスキルを持つ社員を求めていますので、昇進や昇給なども期待できるでしょう。


将来の起業の際に役立つ


将来的に経営者として起業を考えている人は、MBAを取得すれば非常に役立ちます。MBAを取得することで得た高レベルな経営知識や幅広い人脈を利用すれば、企業経営に生かせるはずです。


国内MBAと海外MBA

スケジュール帳をチェックする男性


MBAは国内のものと海外のものがありますが、何が違うのかを見てみましょう。国内MBAと海外MBAのどちらを選ぶか迷っている人は、参考にしてみてください。


国内MBAのメリット・デメリット


国内MBAのメリットとデメリットは以下のとおりです。


【国内MBAのメリットとデメリット】

メリット・国内で取得できる
・渡航費用が不要
・英語を習得する必要がない
・国内の人脈を増やせる
デメリット・海外のMBAより評価が低い場合もある
・英語力が身につかない


やはり国内で取得できることから、海外MBAに比べてハードルが低いです。しかし英語力が身につかないことから、グローバル企業で働く場合や英語圏のビジネスマンと会話する場合にはデメリットになりかねません。


海外MBAのメリット・デメリット


海外MBAのメリットとデメリットは以下のとおりです。


【海外MBAのメリットとデメリット】

メリット・国内のMBAより評価が高い場合がある
・英語力が向上する
・海外の人脈を増やせる
・オンライン授業を利用すれば国内で取得できる場合がある
デメリット・海外に渡航する必要がある
・渡航費用が高額
・英語の習得が必要不可欠


海外MBAは渡航費用が高額であることから検討されないことが多いですが、近年ではオンライン授業によって国内でも取得できるようになりました。したがって、オンライン授業の利用を考えても良いでしょう。


MBA取得を目指す際の注意点


MBAを取得する際に注意すべき点についてまとめましたので、ご覧ください。


多額の費用がかかる


MBAを取得するには、多額の費用がかかります。

国内MBAの場合は、200~500万円程度の費用が必要です。海外MBAの場合は、留学すると1,000~2,000万円、通信制なら250~350万円かかると言われています。ただし期間によって費用は変わり、また全日制か夜間制かでも変わりますので、自分が受講する方法だとどれくらいかかるかをあらかじめ調べておきましょう。


国内ではMBA取得による昇給・昇進がさほど期待できない

説明をする女性 ビジネスマン


MBAを取得すると企業での評価が高まりやすいですが、国内ではまだそこまで評価されない企業も多いです。せっかく高額な費用と時間をかけて取得したのに、昇進や昇給につながらないのではあまり意味がありません。そのため評価してもらえる企業を探すか、すでに国内で評価が高い中小企業診断士の資格を取得する方法をおすすめします。


仕事と学習の両立にはかなりの体力が必要


MBAを取得するには、膨大な学習時間が必要です。ビジネススクールに入学するための試験勉強だけでも、まとまった時間が確保できる学生なら1年、仕事がある社会人なら2年の勉強時間が必要と言われています。

また入学できたとしても、ビジネススクールでの授業と仕事を両立させなければなりません。ビジネススクールに入学するために勉強して、その後もビジネススクールで学んでMBAの学位を取得するには、かなりの体力と精神力が必要となるでしょう。


まとめ


本記事では、MBAとは何か、取得するメリットや国内MBAと海外MBAの違いなどについて解説しました。国内MBAと海外MBAのメリットやデメリットなどについてわかっていただけたと思います。どちらも経済関連の部署や職業につくならば、かなり役立ちます。

しかし、経済関連の知識を身につけるなら、取得に時間がかかるMBAではなく中小企業診断士の資格を身につけるのも良いでしょう。中小企業診断士の資格は難易度が非常に高いため、国内では多くの企業から評価されています。

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